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スウェーデンNERA2019Uppsala大学ースカンジナビアの学会発表

Sweden のUppsala大学でのスカンジナビアの教育学会NERA学会発表を無事終えました。北欧での在外研究の記念に申しこんだ次第でしたが、色々あって、最後は壮絶な時間との闘いになってしまいました。沢山の出会いがありました。歴史あるウプサラ町の風景とともに。C L I Lと学校のEducational Leadershipについて、フィンランドと日本からのインタビュー、そこから質的研究という意味では初めての試みで、国際学会発表でした。質的研究の20分は難しいと思いました。試行錯誤でもありました。フィンランドで拝聴してきた質的研究からも耳学問できたのも良い勉強になりました。

Networking 19

Chair 

Session 1 Helena Reinstam (Univerity of Stockholm)

Subject content teachers' perception of language, A comparative study of assessment in CLIL and migrant education

Session 2 Kazuko Kashiwagi   (Osaka kyoiku university)

How UBM perspectives exert a positive influence on instruction in a CLIL classroom

というふうに、二人CLILが一緒になっていましたので、ストックホルム大学のヘレナ先生からSwedenのクリルの様子を詳しく伺うことができました。フィンランドもスウェーデンも教科の先生がCLILをすることが多く、言語の先生のCLILは中学校や高校にいくほど、減ります。それは、フィンランドは教育システムが発達しいまや英語L2指導は、ある程度うまく言っているので言語教師はそこには関心がいきにくいこと、スウェーデンは、スウェーデン語が英語にかなり近い親戚の言語なので、そこまで言語教師はCLILなどを取り入れて工夫する人は少ないようです。さらに、スウェーデンの教育制度のはかなりの課題が見られますので、より良い授業の準備をするよりも、厳しい評価制度や学校選択の競争のなかで、言語指導を工夫することへの関心が行きにくいということです。(Swedenの教育とその試み)http://www.diplo.jp/articles19/1902-01lecole.html?fbclid=IwAR3e1c7i7hOmD6rvjq800qAq-nxcJn4DqJQzu-IvYKuYxFgPBQUDpocNZ4I

どの国にも素晴らしい取り組みというのはあるのですが、私が行った日本ーフィンランドーイタリアのCLIL教員へのインタビューでも、EFLでの指導で苦労をしている国ほど、CLILの良さを感じ授業に工夫を重ねているということが分かってきました。イタリア、フランス、東欧、日本、韓国などがそうかと思います。また、ヘレナ先生はなんとニクラ先生のご指導でPhDを終えられたとのことで、わたしたちは、姉妹関係に近いことがわかった次第です。世界は狭い。日本のCLILの状況も関心を持っておられて、J-CLILが発足したことを知っておられました。私のスライドには、工夫を次世代へ伝えていくたもめのリサーチコミュニティとして、J-CLILの活動写真を1枚入れていたので、またそれで盛り上がった次第です。日本に来られることがあれば、J-CLILでご発表をとお誘いしました。

言語系の学会に比べると、この教育学会は、全体にプロジェクト内容も多く、研究もあり、取り組み内容中心も有でした。日本の学会より親しみやすい印象でした。キーノートスピーカーは素晴らしいスケールでした。(別の言葉でいうと、易しい?とも言えますが、それに甘えず、深い発表も多々ありました。しかし、まだ結果が全く出てない段階での発表もかなり見ましたので、この辺りはスタンスが違うのかも知れません)。日本の学会のレベル(全国英語教育学会や、JACETなど)というのはなかなか凄い点もあると思います。しかし、日本国内の発表だとそういう点は海外には伝わっていない様子です。しかし日本の先生に伝えたいと思う研究は、日本語でないと意味がなくて、難しいところです。

学会では、スクールリーダーシップ 持続可能な教育、教師教育、インクルーシブ等々、様々な教育の分野が学べました。大学メインホール ウプサラ城 キャンパス、博物館と、歴史ある街に、会場が散在していて、観光オリエンテーリングみたいに行ったり来たり。特にお城での、学校リーダーシップセッションの発表雰囲気は印象的でした。内容は非常にこれからの教職大学院の修士院生にも、ぴったりでした。日本ではこのようなジャンル揃えた教育学会が極めて少ないです。一国際学会というのも良いかもしれません。来年は3月Turk大学です(フィンランド)。

別途EERA(European Educational Research Association)という学会も紹介してもらいました。2019年は9月初旬Humburgです。わたしの指導院生も、英語教育もありますが、ICT、社会、国語、学力進捗、理科と、教職大学院の枠組みでは広くなります。今まで所属してきた学会は大事にしていきたいですが、職務としては可能性を拓かなければなりません。全国の教職大学院の教授たちは皆さん、この点どうしておられるのかなと思っています。私は担当した院生には、先行研究から研究デザイン、実践、データ収集、分析とプロセスを経て、学会で発表できるまでを経験してほしいなと思っています。