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Inclusive教育の研究について教わる

RUUという建物の一角。今日のお昼は、雪がまぶしいぐらい光っておりました。今日は17時頃まで明るくて、確実に春が近づいているんだなと思います。こちらの4階が、かの有名なPISA調査がされているところです。
こちらの大学の博士課程で、フィンランドと日本の「インクルーシブ教育」について研究をまとめられたAkie先生とお会いして、日本で講演されたことも含めて直伝いただきました。とても貴重な時間です。日本での実動経験を持たれてこその、研究だから視点に温かみがあります、
フィンランドの教育において-Inclusionはプロセスであるから終わりはない-という姿勢、その子供が学べる機会を重要と考える。
こちらに来たときは、まず、英語やCLILから観察や聞きとりから始めましたが、フィンランドの教育は、どこを切り口にしても、理にかなった取り組みを長年進めていて、大学や先生の自治力を出せる環境を、今さらに感じています。時間のあるかぎり、専門外のことも学んで俯瞰的に捉えられたらと思います。先日中学校の普段の様子を見てから、特にそう思います。「英語」とか「PISA型学力」とか「授業力」とか、1つは大事なんだが、全体の取り組みの1つの構成要素にすぎない。
子供をとりまく、学校と社会が全部繋がっていて、社会の中にも学校に対する役割が様々機能しており、責任をそれぞれに果たしながら、互いに密に連絡を取る。その中で、先生は、先生の本来の役割を担っている・・・このような社会の仕組みは、どこの国の真似でもない。先例は考え出して実行する。何の力によってこれが、形成されたのか、まだ謎は多いです。そして、多くの国で、このようなことは実現していない。学校は社会の縮図なのに、それらのプレッシャーを、先生が一人で背負っているかのような国も多いと思います。いろいろ学びたいことが多くて、書いておきたいことも多くて、寝る時間がちょっともったいない、この頃です。

日本とフィンランドのインクルーシブ教育を行うにあたっての自己効力感について、データに基づいて論じておられます。→

Teachers' attitudes and self-efficacy on implementing inclusive education in Japan and Finland: A comparative study using multi-group structural equation modelling
  • October 2018
  • Teaching and Teacher Education 75:343-355
  • DOI:
  • 10.1016/j.tate.2018.07.011

海外の論文を探したい人には、主に三つの方法があります。

1)研究のキーワードを入れる。Google Scholarなどで出る場合はありますが、要旨しか読めないことは多いです。著者ご本人が、HPなどでダウンロード提供してくれている場合も多いです。

2)上記のようにDOIの番号が分かれば検索できます。

3)Research Gateに自分も研究者登録して、キーワードや著者名で検索できます。

4)通常、大学の電子ジャーナルでは、最新号に近いものまで、ダウンロードできます。

(京都大学の場合はそうですが、本学の場合は、契約していない紀要もあります)。

5)国会図書館関西館(私の家から5分の京都精華)に行くとその場で印刷申し込みできます。

ほぼどのジャーナルでもあります。